ブルーベリー狩りについての考察
ブルーベリー狩り関連視察受け入れ資料
ブルーベリー狩りについての考察
※この資料は以前にブルーベリー栽培されてる団体が来園した際に作成したメモです。
ブルーベリー狩りについて(2024作成)
■ブルーベリーファームおかざきさんに心酔した子分らによる乱立がもたらしたモノ
・急速なマーケット拡大と文化の浸透~顧客を僅か2年ほどで成熟(味への追求)させた。
(あと数年は時間かかると思ったが、いちご狩りでの経験が学習を早めた)
・良い面:品種による味の違い文化の醸成(これまでのサザン、ラビットとかでなく)
・悪い面:大粒化と「大粒=うまい」の混同(タイタン等)
・いちご狩りに匹敵する清潔感の定着
・エンタメ(パフェ、ピザ、遊び)から狩り(美味しいモノを喰う)への回帰
・「ブルーベリー狩り」自体のコモディティ化:顧客側に選択肢が増え、立地、品種、味、施設、価格、予約のしやすさ、接客、口コミ等で比較される
・ダンピングが発生しそうだが、初期投資もありダンピングが発生しない⇒2000円~2500円UPの定着
・顧客が無農薬を求めているという誤解を新規就農者に刷り込んだ(狩りに来る人はそんなモノ求めていない)
⇒結果、新規参入組が栽培で苦労している
・子分らが今後相当潰れる。(①細根へのコガネムシによる枯死、②集客収益性)
・乱立による差別化の難しさと、宣伝広告能力の有無により、負け組が発生し、行き場を失った果実が、冷凍BB、ジャムとなり、小口BtoC加工関連が飽和。
■浜松の農協系ブルーベリー部会がもたらしたモノ
・ユーリカをはじめとした大粒新品種の一般化。
・品種ごとの区別パッキングとその文化の浸透。
・品種評価においてイチゴとおなじルート⇒珍しい→大きい→甘い→品種・香り・食感・酸味
・早生のダンピング(3月4月5月みんな500円で良いよ的な、その代わり6月も400円で売ってよ…)
・旧一流産地である長野産、東京産、北関東産の二流、三流ポジションへの追いやり
■梅雨、猛暑、台風リスク
・美味しいサザン系新品種はすべて梅雨にハマる。(だけど、いまさらラビットに戻れない)
・雨で大粒系は容赦なく実が割れる。湿気でもヒビが入り腐る(腐敗果実除去の手間)
・せっかくの土日も容赦なく雨が50-70%の確率で雨
・雨で鉢の中のECが落ちる=味の低下
・仮に雨が上がってもシートの下は土なので足元悪い
・ハウス以外で満足度が上がることは「空梅雨」に期待するしかない。
・6月台風来たら、都市近郊平野部(水田転換)は一発アウト、本年終了。
・猛暑・高温による客側の限界(日陰、休憩所、冷房、ミスト、冷たい飲料等)
⇒露地だから「低コスト」ではなくなる。
・高温、日焼けによる果実品質悪化・軟化=「園内に実はあるが客に食べさせたい品質ではない」
・サザン=梅雨問題、ラビット=猛暑問題
■採算性
・ブルーベリー狩りでは「収量=売れる量」ではない。客が取りにくい位置の果実、未熟果、過熟果、裂果、腐敗果、小粒果、落果などを除いた「体験に供せる果実量」が実際の収容力
・サザンの良食味系だと1人700g-800gは食べる。樹がどんどんボウズになる。暑い時期でマズイ品種だと300gが限界。⇒農園入った時の成ってる感と味のバランスをどうとるか。
・「成ってる感」が大切=観光農園では果実は商品であると同時に「景観・演出」でもある。
最後の客まで成ってる満足感を出すには、全果実を食わせるわけにはいかない。全て食べさせば果実利用率は高くなるが、後半客の満足度は急落する。⇒ある程度、樹上に残してサービス品質維持を図る必要性。
・大粒系品種で大粒を保ち、顧客満足が悪化しない程度の見栄えや一人当たり量を確保すると、10aで年間1000人が上限かも。1000×2000円=200万。
・食味が良くなるほど1人あたり消費量が増えるてしまい、収容客数が減る
⇒予約が埋まっている=高収益とは限らない。「満員なのに儲からない問題」
・仮に5反あったとして、5000人を1か月半45日で裁こうとすると平日50人、土日各350人の集客、80台程度の駐車場・・・それなりにハードル高い。お盆過ぎまでやって1日来園者を減らす策もあるが、サザンとラビットで口コミをちゃんと分けられない可能性高い。
・フルスペック施設(APハウス)では中古の活用以外では黒字化しない
・成園化後の更新・樹齢、新品種対応問題
■考察
・大関パテント苗について:価格高いが、成長速度、収穫量、味、さらには苗の質を考えると大関ナーセリー一択である。
・単価は客層であり、低単価ほどいたずらが増える。
・梅雨を回避する対策:①高地を利用した抑制栽培 ②サザンの最晩成系の導入 ③雨よけ施設の導入
・じゃらんによる記録=記憶。じゃらん営業力とじゃらんでのリピート力
・体験に紐づいた記憶は忘却しにくい。買った商品名は忘れるが場所は記憶に残りやすい
・そのBB狩り施設が旅や観光の目的になれるかどうか。もしくは目的に併設、関連付けられるかどうか。
・ブルーベリー狩りの最大の競合は、隣のブルーベリー農園とは限らない。(いちご狩り、ぶどう狩り、カフェ、動物園、テーマパーク、ショッピングモール、川遊び、海、家でNetflix)シーズンが違うとか関係ない。狩りは行っても年に1回
・成熟市場のいちご狩りと同じに考えれば答えがでる。
・2800円以上払っても、ゆったり美味しいモノを食べたい層と、夏休みの子供連れ低単価に二極化が進む。
・近い将来、品種競争から「農園選択」への移行。
・良いブルーベリーを作れる農家と、ブルーベリー狩り経営で成功する農家は必ずしも一致しない。
しかし、宣伝が上手いだけの農園も、顧客側の経験値が上がれば淘汰される。
⇒市場成熟後は「栽培力×観光運営力×集客力」の掛け算になる。どれか弱い農園は生き残りにくくなる。
*栽培してみたが個人的に有望でない品種:来園時に相談ください
